こんにちは!
宅建士兼エンジニアのアジサイです!
突然ですが、宅建士試験の勉強をしていて
民法の分野が難しい…
条文の日本語が難しすぎて頭に入ってこない…
といったことで悩んでいる、そこのあなた…
難解な条文も物語として読み進めれば…
意味不明だった民法の条文が“スッと”頭に入る
たった1つの「読み方のコツ」を知るだけで、
あの難解な問題文が、まるで会話のように読めるようになります!

民法は試験の50問中14問と全問題の3割近くをしめており
この読み方を知らずに民法に挑むと、こうなってしまいます…
- 「何が言いたいのか分からない…」と毎回モヤモヤしながら読み続ける
- 問題を解いてもなんとなくでしか選べず、自信が持てない
- 気づけば民法ほぼ捨て状態に…
逆に、ほとんどの人が苦手とする民法を得意にできれば、
ぐっと、合格に近づきます!
というわけで、今回は条文読解が苦手な人でも簡単にできる民法の正しい勉強法をお伝えしようと思います!
そもそも民法とは
一言でいえば…
人と人との権利・義務のルールを定めた法律です。

例えば──
・誰かにお金を貸したのに返してもらえない
・隣人との土地の境界でもめた
・お店で買った商品が壊れていた
・親が亡くなって相続の話になった
こういった日常のトラブルや契約ごとに関わるルールが、すべて民法に書かれています。
宅建士試験では「権利関係」と呼ばれる科目で、主にこの民法の基礎を問われます。
宅建士の仕事では不動産売買や賃貸契約など「人と人との約束」が関わるため、民法の知識がとても大事になるのです。
民法が難しく感じる理由とは?
民法の説明をざっとお話ししましたが、
実際に勉強してみると、多くの受験生がこう思います
「文章が硬すぎて何を言ってるか分からない……」
「誰が誰に何をしたのか、頭の中で整理できない……」
──その気持ち、痛いほどわかります。
たとえば、実際の宅建試験ではこんな民法の問題が出てきます:
A所有の甲土地につき、Aから売却に関する代理権を与えられていないBが、Aの代理人として、Cとの間で売買契約を締結した場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。なお、表見代理は成立しないものとする。
1.Bの無権代理行為をAが追認した場合には、AC間の売買契約は有効となる。
2.Aの死亡により、BがAの唯一の相続人として相続した場合、Bは、Aの追認拒絶権を相続するので、自らの無権代理行為の追認を拒絶することができる。
3.Bの死亡により、AがBの唯一の相続人として相続した場合、AがBの無権代理行為の追認を拒絶しても信義則には反せず、AC間の売買契約が当然に有効になるわけではない。
4.Aの死亡により、BがDとともにAを相続した場合、DがBの無権代理行為を追認しない限り、Bの相続分に相当する部分においても、AC間の売買契約が当然に有効になるわけではない。
出典:平成24年度 宅地建物取引士試験問4
…いったい誰が何をして、誰が誰に売ったの?
関係性を理解しないまま読み進めると、情報がごちゃごちゃしていて混乱しますよね…
これはあなたの理解力の問題ではなく、法律独特の書き方がわかりづらいのが原因です。
条文も問題文も、「人と人との出来事」を複雑な言い回しで表現しているため、頭に入りにくいのです。
民法は“読み方”で変わる:理解できない人の共通点
民法を「難しい」と感じる人に共通しているのは、
条文をそのまま“文字”として読もうとしている点です!
つまり──
法律用語にとらわれて、文の構造や意味の流れをイメージできていない。
ですが、問題に書かれているのは人と人とのストーリーです。
たとえば、さきほどの無権代理の問題も──
勝手に代理人を名乗った人がいて、その人が勝手に契約してしまった。さて、あとから本物の所有者が追認したり、相続が絡んだらどうなるか?というドラマです。

そう考えると、少し親近感がわいてきませんか?
登場人物の関係性や出来事の順序を、物語のように整理していくと、
一見、複雑に見えた条文も“なるほど”と腑に落ちるようになります。
では、どうすれば民法の条文をストーリーとして理解できるのか?
次の章では、条文読解が“スッと”ラクになる読み方のコツを紹介していきます!
条文がスッと頭に入る!読み方のコツは“登場人物と関係性”
民法をストーリーとして読むための最大のコツ、それは──
「登場人物を整理し、誰が・誰に・何をしたのか」を関係図のように捉えることです!
法律の条文や問題文は、基本的に登場人物とその行動の組み合わせで構成されています。
たとえば、先ほどの問題に出てきたA・B・C・D。
読んだときに「誰が主役で、誰が契約の当事者なのか」「誰が相続したのか」など、
まずは“人間関係”を図にして整理するだけで、理解度がグッと上がります。
これは民法に限らず、登場人物が多い判例や問題文を読み解くときの基本スキルです。
ポイントは2つ:
- それぞれの立場(売主・買主・代理人・相続人など)を整理する
- 「いつ・誰が・何をしたか」の順序を時系列で追う
この2ステップだけで、
まるで会話文を読んでいるかのように、条文が”スッと”頭に入るようになります。

上の問題を例にこの2ステップを実践してみましょう。
STEP1: それぞれの立場(売主・買主・代理人・相続人など)を整理する
今回の問題の場合、人物と立場、前提を整理すると以下のようになります
人物 | 立場 | できごと・前提 |
---|---|---|
A | 土地(甲)の本当の持ち主 | 土地の売却を考えていない |
B | Aの子供。代理権を持っていない | 勝手にAの代理人として売却 |
C | Bと契約を結んだ買主 | Aに直接関係はない |
D | Aが死亡後の相続人の1人(4番で登場) | – |
STEP2: いつ・誰が・何をしたかを順序を時系列で追う
選択肢1
AがBの無権代理を追認した
Aが「それでOK」と言った(追認した)から、契約は成立 → 正しい
選択肢2
Aが死亡→BがAを相続→Bは追認を拒否した
BがCに対して「やっぱ売りません」と言った
「自分で勝手に契約しておいて、その責任から逃げるように追認拒否」はできない!→誤り
選択肢3
Bが死亡→AがBを相続→Aは追認を拒否した
契約を勝手にしたBが死亡、それをAが引き継いだけど“やっぱ追認しない”と拒否した
これはOK。
相続したAには“追認するかどうか”の選択権があるから、信義則違反にはならない → 正しい
選択肢4
Aが死亡→BとDが共同で相続→Dは追認してない
つまり:
「BとDの2人が相続人だけど、Dが“追認しない”と言ってる」
この場合、全員が追認しないと契約は有効にならない。
Dが追認しないなら、その分は有効にならない → 正しい
よって、誤っているのは選択肢2
いかがでしょう?
ストーリー仕立てにしたことで、
イメージがしやすくなったのではないでしょうか?
このように、それぞれの立場といつ、誰が、何をしたかを明確にすることによって、
わかりにくかった問題文と選択肢が
”スッと”頭に入るようになるのです。
まとめ
民法を難しく感じる最大の原因は、
「条文」や「判例」を法律の文章として
読んでしまうからです。
でも実は、民法の条文や問題文のほとんどは、
誰が、誰に、何をして、どうなったか?
を問うている問題がほとんどです
つまり…
民法は“人の行動”を追うだけで驚くほど読みやすくなる!
難しいのは内容ではなく、“書き方”なのです。
だからこそ、誰が何をしたかを図やメモとして整理すれば…
あの意味不明だった問題文が
「あぁ、ただのこういう話か」とスッと腑に落ちるようになるんです。

意識して読み方を変えるだけで、
驚くほど民法がスッと頭に入ってくるようになります!
まずは、テキストでも過去問でもいいので、
登場人物に〇をつけて、関係を矢印でつなげてみてください。
それだけでも、
「誰が何をしたか」「何を求めているか」が見えるようになり、
条文の“意味不明感”がみるみる消えていきます。
1日1問、毎日少しだけでもいいので、
意識して読み進めていけば、民法の条文が読めるようになります。
数ヶ月後にはきっと、民法の苦手意識はなくなっていますよ
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